「悼む人」天童荒太

こんばんは。梅雨に入ってからはずっと雨ですね(>_<)

雨の日は、何をするのもめんどくさくなってしまうからダメです。笑

明日天気になあれ!!

 

さて、勝手に本の紹介③です。

映画になり、話題だったので読んだ一冊。「生」と「死」という人によって価値観が大きく異なるテーマだけに、評価がわかれる作品。個人的には、主人公の行動に共感が出来ず、感動できなかった。
主人公が記す「誰に愛され、誰を愛し、どのようなことで感謝されたのか」という事柄を、見ず知らずの人が覚えることで何が満足されるのだろうか?自分が死ぬときに悲しんでくれる人がいてほしいと思う。でもそれは悲しむ人にとってその人(自分)がもっと生きていたほしかったからではないか。それは死んだから覚えてもらうこととは根本的に違い、生きている時に本当に必要にされていたからで、そんな生き方をしたい。見ず知らずに人に死んでなお覚えてもらうほど立派な人間ではないが、自分の周りの人には大切な人と思ってもらいたくて、毎日一生懸命生きている。
しかし、現実社会はそういう思いだけで生きていけないかもしれないし、幸運にも大切な人の「死」を経験していない自分の価値観によるものなのかもしれない。
他の登場人物である奈義、蒔野あたりの考えも「そんなに簡単に変わるのか?」って感じたが、巡子にまつわる章は、人の最後について考えさせられた。死を受け入れつつ、最後まで自分らしく生きるってのは今の非常に難しいことだと思う。