「山はどうしてできるのか」藤岡換太郎

こんばんは。

気が付けばもう3月中旬ですね。今日は少し天気が悪く寒いですが、天気が良ければ暖かい日もありますね(^^♪ もうそろそろ春物の服を準備しないと!久しぶりに服を買い行きたいなぁ。

さて勝手に本の紹介No23になります!

自然が好きなので手に取った一冊。地球科学をかじっていたこともあり楽しく読むことができた。書いてある内容は分かり易く読みやすいが、図面は少しわかりにくい箇所もある。
タイトルは「山」となっているが、第1章から第5章ではプレートテクトニクスに至るまでの地球科学の歴史が述べられている。岩石のでき方について「火成論」「水成論」から「斉一説」に至る過程が述べられている。造山運動についての議論は「地球収縮説」「地向斜造山運動論」へと変移し、そしてウェーゲナーによる「大陸移動説」の発表、「海底拡大説」を経て「プレートテクトニクス」へと進展していく。
第6章では、プレートテクトニクスによる付加体(プレートが沈み込む場所で、沈み込む側に堆積していた物質が押しつけられ、作られた物質)や隆起による造山活動が記載されている。第7章では火山活動による造山活動、つまり火山岩〈主に玄武岩)で構成される山の成り立ちが、第8章では、深成岩(主に花崗岩や蛇紋岩)が主体の山について書かれている。
個人的に興味深かったのは、エベレストが一番高い山ではないという点である。人間が見ることのできる地表面からの高さを取れば、エベレストが一番高い山であるが、海水を取り除くとハワイ島にある「マウナケア」が比高9000m以上となり、一番高い山となる。また、地球は赤道半径が長い楕円形であるため、地球の中心から山の高さを図るとエクアドルにある「チンボラソ」が世界一高い山となる。私たちは、日ごろ人間の目線で物事を測っているが、少し見方を変えると違った結果になることに気づかされる。
著者はシリーズで地球科学に関する本を発刊しているので、他の本も読んでみたいと思う。