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「こんな夜更けにバナナかよ」渡辺一史

こんばんは。気が付けばもう10月ですね。今年度も半分が過ぎてしまいました(´・ω・`)新しい環境になって、「わからないこと」や「はじめてのこと」もありましたが、もう甘えたことは言ってられない時期になってきたのかもしれません。気合を入れなおさなければ!笑

さて、勝手に本の紹介No43です\(^o^)/

少し気になって手にとった一冊。進行性筋ジストロフィーを患いながらも自立生活を続ける鹿野氏とそのボランティアの日常を描いたノンフィクションである。鹿野氏本人はもちろんのこと、周りのボランティアや親交のあった人達にも取材を行い、それぞれの視点で現実が描かれている。
【構成】
順番は異なるが書かれていることは大きくわけると以下のようになる。「鹿野氏の生い立ち」「ボランティアの視点(これは鹿野氏についてのみにならず、障がい者の置かれている現状や、若者の悩みまで多種多様)」「障がい者の自立に向けた取り組み」「プロローグ」となっている。ただ、よくある綺麗ごとを並べた本ではない。結婚と離婚の話や失恋の話、ボランティアが辞める話、人と人とが関わりあう葛藤、そしてプロローグはハッピーエンドではない。また、介助の記録を綴った「介助ノート」を参考にそれぞれの時期の出来事や心の変化が描かれている。
【感想】
素直に面白かった。多くの人の視点から描かれており、ドラマを見ているようであった。鹿野氏は一見、わがままなようにも見えるが、人を惹きつける魅力を持っているのだろう。それは、素の自分を出して人と付き合える人の独特な魅力だと思った。自分の思ったことは曲げないが、人情に厚く、不器用(というか障がいをもっている)で、憎めないキャラクターであり、今どきはそういう人が少なくなったから、より良さが引き立っている気がする。私自身もそういうキャラクターには憧れるが、簡単に成れるわけではない。
本書を読んで、人が生きるという意味を再度考えさせられる。「生きている意味」ってカッコいい言葉ではあるが、日常では深く考えないし、考える必要もないんじゃないかとさえ思う時がある。ただ、自分の生きている時間は有限であり、後悔しないように考えなかればならない。
最後に本書の中で気になったところを1つ。ケア付き住宅の建設に奔走していたいちご会(障がい者の運営する福祉団体)のメンバーが言った言葉である。「夢みるだけで、たやすく夢が手に入るのなら運動はいらない」この言葉の意味は深い。