「イスラーム国の衝撃」池内恵

こんばんは。

先日、人間ドッグへ行ってきました。やっぱりバリウムは不味い(>_<)

今までも何度か飲んできましたが、あの独特の重量感と味が嫌い!!

その後、下剤を飲まされるのですが、それから体調が悪いし。。。

健康のために受けているんですが、それで調子悪くなるってどういうことやら。笑

 

さて、今回は勝手に本の紹⑪です!

イスラーム国が話題になったので手に取った一冊。

私にはなかなか内容が難しく、読むのに時間がかかりました(^^;)中東情勢への私の知識のなさがこのレビューで露呈しますが、ご容赦ください。

本書では、イスラーム国誕生までの周辺国の政治状況とアルカイダとの関係、国家という支配領域を所得した経緯、ジハードの考え方と対策、イスラーム国のメディア戦略、中東の今後という流れで展開されている。イスラーム国の起源となった組織はイラクのアルカーイダであるとされ、アルカーイダが注目されることになった「米国同時多発テロ」まで遡って説明されている。米軍の攻撃で壊滅的な被害を受けたアルカーイダであるが、残党は生き残り、「アラブの春」で混乱したイラクとシリアの国境地域に支配域を広げていった。

個人的の興味深かったのは、「アラブの春」についてである。市民の力によって民主化への革命を行った国々において、現在民主化がうまく移行したのは、革命の発端となったチェニジアだけであるのには驚いた。私は独裁政権が倒れた国は、民主化が進み、平和への道を歩み始めているのかと思っていたが、多くの国では、政権が移行せず、混乱に陥っており、それがイスラーム国出現の温床ともなっている。また、イラク周辺でのスンニ派、シーア派クルド人との関係について述べている箇所も勉強になった。中東の国々で起こっている紛争に、宗教が絡んでいるのは知っていたが、どのような歴史があったのかについては知らなかった。

イスラーム国の今後についても記載があり、著者はイスラーム国が拡大していくことは難しいと論じている。人権には信仰の自由・思想の自由がある。もちろんイスラム教を否定するわけではないが、イスラム教は西暦600年ごろの考えであり、「一夫多妻制(男尊女卑)」「奴隷制(異教徒と排除)」といった考え方は時代遅れである。リベラルな考えのイスラーム教徒は、このような考え方をしているわけではないが、イスラーム国が拠所とするコーランだけに則った支配は出来ないだろう。私はそう考えるが、今までの歴史から完全にイスラーム国(の考え方)を壊滅させることもできないだろう。