「付加体地質学」日本地質学会(編)

こんばんは。関東は梅雨が明けてすっかり夏ですね(^-^)

先日、飛行機に乗る機会があったのですが、いつもと違って子どもずれの家族が多く、「夏休み」なんだなって感じました!社会人にも長期の夏休みが欲しいです。笑

さて、勝手に本の紹介No37です。今回のはちょっと専門的な本です!

勉強のために手に取った一冊。プレート境界に位置する日本では「付加体」は重要な地質である。わかりやすく書いてあるが、あくまで専門書であるため、私自身どこまで読みこなせたのやら(^^;)
【構成】
「概要編」では最初に付加体研究の経緯(歴史)が述べられ、その次に付加体の基礎知識が解説されている。「実践編」では、付加体研究の手順や、日本各地の付加体について記載されている。
【感想】
付加体の特徴として以下の3点が挙げられている。
①一定の向き(外側)へ向かって次第に新しくなる堆積岩主体のスラストシート(逆断層で境されたシート状の地質帯)が積み重なる。
②スラストシート内部は外側へ向かって古い地層となる。
③外側へのフォルゲンツ構造が見られる。
また、覚えておきたい言葉として「デコルマ(デコルマンとも言う)」がある。付加体研究では、沈み込む海洋プレートと付加した堆積物(陸側のプレート)との境界を指すことが多い。ただ一般には、水平な断層で地質が異なり、その断層が引き剥がしを起こしている場合に使われるので覚えておきたい。
付加体の分布箇所として四国(四万十帯)や三浦だけでなく、関東山地の四万十帯や秩父帯(黒瀬川帯を含む)についても記述されており、勉強になった。