「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」辺見じゅん

こんばんは。

今日は天気が良かったですが、外に出ると風が涼しく、けっこう過ごしやすかったです。もうお盆だし、夏を終わりに近づいているんですね。

8月15日は終戦記念日でしたね。だからといって特別なことをした訳では無いですが、やはり平和について考えさせられます。戦後70年。戦争を知っている人が減っていく中で、これから私たちにできることは何なのだろうか。。。

 

さて、そんなことを考えつつ、本を勝手に紹介⑥です。

戦争の歴史を知りたくて手に取った一冊。
戦後、シベリアの拘留所に収容され、無念の最後を遂げた山本氏とその山本氏の前向きな姿勢に影響を受けた周りの人たちの物語。主人公の山本氏は、どんな過酷な状況であろうとも、祖国日本へ帰るのだという強い意思を持ち、和歌をはじめ日本人らしさを忘れず、同じ拘留生活を送る多くの人々に希望を与えた。けっして教科書では教わることがない、もう一つの戦争の形だと思う。復興を遂げる本国とは対照的に12年間も極寒のシベリアで戦争の負の遺産ともいえる抑留生活を送っていた人がいることは、この本を読むまでほとんど知らなかったが、今の豊かな日本があることは、このような人たちがあってのことだと、もっと多くの日本人が知るべきだと思う。
本書を読んでいると山本氏の家族への思いには感動させられる。特に、最後に子供たちへの思いを書き残すところでは、子供たちへの愛情と会いたいという思いが感じられ、強く心を打たれる。